僕は「濁」の権化みたいな人間なので、我が身の「清」を見いだすのに苦労して来た人間です。
僕が身体教育研究所の稽古を始めた頃、徹底的に戒められたのが「分かった気になるな」ということでした。
最初は新しい感覚の連続に「これかな」とか「なんか分かった気がする」と思うとすぐ周りの人達に吹聴していたのだけど、実生活に全然それが活かされていない事実を指摘されて愕然とした。
本当に分かればその場で変わる。
本当に変われば、自分の周りから指摘されるようになるし、
周りが変わって来たように感じる。
もう16年以上、稽古をやっているけど、
今思えば赤面噴飯もののことを平気でしていたように思う。
今もやっているけどね。
しかしダン先生の稽古はやはり凄い。
16年間、新しい感覚の連続で、いちいち分かった気になっていられない。
分かることはもう諦めました(笑)
分からなくてもちゃんとやってれば身体が変わり人生が変わっていく。
驚嘆すべき稽古法だね。。
どれだけ迎え入れてそれを解き放っていけるか、
それが「清濁合わせ飲む」ということなのだと僕は教えられた。
それは他者についてよりもむしろ自分に関しての方が難しい。
その難しさは、一歩進むごとに増してくる。
だからやりがいがある。