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ケダモノのすすめ
内なる野性にしたがい日々を生きる男の独り言

Yes, I am a realist.

人はよく僕の事をDreamerと呼ぶがそれは違う。

私はRealistです。

確かにやっている事は夢みたいな事ばかりだけど、
それをきちんと実現させていく努力を僕は怠らない。

僕は自分の中にしっかりと中心感覚というものがあるので、
他者を貶める事で自分を安心させるような事はない。

だから僕が誰かの事や何かについて「ウンコたれ」と言った場合は、
完全無欠にそれを「ウンコたれ」と思っているという事だ。
つまりその事で自分の価値を相対的に上げようとは思っていないという事だ。
だから僕に「ウンコたれ」と言われたら絶望した方がいい。

中心がしっかりあるおかげで、
だれかに感動はしても嫉妬はしなくなった。
嫉妬する暇があったら自分の能力を上げる努力をした方が早い。

時々、この中心の事を馬鹿にする人があるけれど、
そういう人に限って中心が虚弱だ。

僕がケニアに行って粘土団子を広めているのも、
自分を強化するためではない。
自分を強化する時代はとっくに終わっているし、
特に何をしなくても日々強化されて行くように人生自体が方向付けられている。

だから泣き言で時間を無駄にする事もない。
偉そうなことを言う割には何もやっていないという事も無い。

ケニアに行っている時に、ある教授から「竜路さんってDreamerだとばかり思ってたけど、そうでもないのね」と言われた。
僕の生き様に少し触れていただければ、誰でも分かることだ思う。
もう一人の教授から「竜ちゃんって、本当は繊細なんだね」と言われた。
これも、僕の生き様に少し触れていただければ、誰でも分かることだ思う。

僕は見た目がごつい。
今回のケニア行きでさらにそれが増長した。
付き合いの長い人でも僕の事を意図的に誤解し続けようとする人たちがいる。
気の毒だが、よわっちいのだろう。

粘土団子は面白い。

苗木を植えて水をやり続けた方が確実に木を育てる事が出来る。
事情が許す限りそうした方がいいのかも知れないが、
僕は種子を粘土に包み団子状にして後は放り投げるだけというこの方法の方にRealityを感じる。

苗木で育てることは自分の関与が大きすぎて、
帰ってRealityを感じることができないような気がするからだ。

「あのとき放り投げた粘土団子からこんなにいっぱい生えて来た」という方がRealに感じる。ある程度やったら放っておくことがRealへの道だ。

この感じが分かるだろうか?
関与の度合いというのは実は一番重要な事なのだが、
僕の周りでこの事を体得している人間はほんの一握りだ。

夢と現実は自らの関与の度合いでその距離を縮めることができる。
つまり思った事を現実にしていくことができるという事だが、
これにはやはり「ケダモノ力」が必要になって来る。

ケダモノ力とは説得力ある愛嬌を全身から発する力のことだ。
すると不思議な事に力を貸してくれる人が現れる。

もう一度言う。
「関与の度合い」が重要なのだ。
これはいわゆる距離感とは違う。
距離なんてどうでもいい。
問題は質も含めた「関与の度合い」なのだ。
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Kibwezi

20日から21日にかけてバオバブの里、Kibweziに行って来ました。
前回行ったコスモス達の孤児院が引っ越していて、同じKibwezi地方でもさらに離れたとこになっていて、7時にナイロビを出発したにもかかわらず現地についたのは午後3時!!!

しかしそこはパラダイスのような所でした。
木もたくさん生えているし、特に粘土団子で森作りを行う必要が無いように思えるのです。

しかし、最初に訪れたMWITASYANO小学校で事情を聞くと凄まじいことになっていました。

彼らはケニア政府がChullu Hils National Parkを作った時にその地を追われてここに住んでいるのです。コミュニティのみんなが助け合って何とか生き延びているという状況です。言えば、彼らは長い間培って来た生活の基盤である「里山」を追われて来た人々だったのです。

彼らはコスモスから粘土団子のことを聞き、それにより食べ物を増やすことを考えたのだそうです。

そこで生徒や先生総出での粘土団子のワークショップと相成りました。
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そして田口製作所の田口社長のご好意で、運んで来たソーラーシステムがこの地で大活躍することになりました。
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今までは携帯の充電も20キロ離れた場所に歩いていかねばならなかったのです。マークが持って来たラップトップのパソコンでコスモスの孤児院の子供達も新しいプログラムを学ぶことができるようになりました。

前回、会った子供達が「ryuji,ryuji」と言いながら飛びついて来ます。
こういうことが僕のエネルギー源になっていることを実感しました。
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今回は横浜国立大学の藤原先生と、ケニアの植物のことなら何でも知っている!!(本当に凄いですよ!!)サイモン・マテンゲ長老とナイロビ大学のパトリック・ムチーソ教授の協力を得て、里山システムに必要な植物の種子を効率よく撒くことに成功しました。種子は全部現地調達!!子供たちもたくさん持って来てくれました。僕が聞き覚えのある植物はマンゴーだけでしたが(笑)そして三人の教授によるレクチャーが子供達の心を掴んだようです。
食べ物になる植物やそれを支える木の関係の話しに熱心に聞き入る子供達。
まさに「生き死」にが懸かっている問題なので本当に熱心に学んでいます。
また新しいRainmkersの誕生です。
ここも定期的に訪れて、アフターケアーしていく予定です。

そしてワークショップの後はラジオステーションに急行!!
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コスモスとマークと僕が出演し、Raimaker Projectについてのインターヴューを受けました。僕はリクエストを受けて「Jungle Wild Spirits」を歌うことに!! 歌った後、局に反響の電話ががんがん懸かって来ます。どうやら気に入ってくれた模様です。

その後ナイロビに帰る途中、キリンと遭遇!!
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地平線に沈む夕日が美しい。

さぁ、いよいよ翌日からRainamkerの実験地、Ongata Rongaiでのプロジェクトが始まります。

ちょっと疲れたので続きは明日の朝にします。
今はケニア時間で夜中の一時過ぎです。
日本は朝の七時過ぎですね。
英語ばかり話していたので日本語が変ですね(笑)

ナイロビは朝の3時44分

ナイロビは朝の3時44分

旅していると朝目覚めた時、自分がどこにいるのか分からなくなってしまう時がある。羽田から24時間かけてここまで来た。日本との時差は6時間。昨日は長い一日だった。飛行機の中ではほとんど眠れなかったので30時間ぶりに眠りについたことになる。
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そんなことを次々思い出しながら、ここがナイロビのホテルの一室だということに少しずつ実感がわいて来る。

ベランダに出ると真夜中だというのに大小たくさんの車がホテルのプール越しの道路を引きも切らずに走っている。

しかしその空気は素晴らしい。
たくさんの花や植物の香りがひんやりとした空気の中に満ちている。
それは小さい頃過ごした鹿児島の祖母の家を思い出させる。

ナイロビはアフリカきっての大都市だが、夜空には美しい星がはっきりと見える。
これも祖母の家を思い出させる。夜空にもはっきりとグラデュエーションがあることを久しぶりに思い出した。暗闇に、見慣れない木々のシルエットが映る。

あまりの忙しさに風邪を経過させる暇もなくここまで来てしまった。
正直体調は万全ではない。
しかし気力も体力も充実している。
ここが自分の身体を頼もしく思うところだ。
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昨日のミーティングもうまくいった。
総勢20名程の人たちと新しいプロジェクトについて話し合った。

今回の目的は大きく分けて四つ。

ナイロビ大学の森林の専門家の協力を得て、粘土団子による播種の科学的データを取ること。

そして木だけでなく食料や薬になるような植物を有機的に組み合わせて、持続可能なコミュニティ作りの基盤をつくる「SATOYAMA SYSTEM」の実証実験を行うこと。

前回行ったキブエジの子供達の元に帰り、ソーラーシステムを設置し、ラップトップパソコンを起動させ、インターネットを使った教育プログラムの基盤整備をすること。

芸大の川崎さんと組んで地球環境や「生きる」ということをテーマにしたメディアアートを制作すること。
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全部うまく行く。
それだけははっきりと分かる。








Professional

昨日(09.2.16)、横浜開港150周年記念制作映画「三つの港の物語」の日本編のクランクインだった。
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渡辺やウヒョン達がプロのベテランスタッフ陣に囲まれながら仕事をしている姿に「ようやくここまで来た!!!!」という感慨に浸らずにはおれなかった。

そこで観たものはまさにの仕事。
シナリオをきちんと計画化し、
スタッフや俳優陣のスケージューリングや場所の確保や各種許認可の取得をこなし、天気にもそこそこ恵まれ照明やドリー用のレールの敷設。カットごとに不自然にならないように慎重に施されるメーク、風や周りの雑音を極限まで排除された録音方法。
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どれをとってもまさにProfessionalな仕事であった。
そこにはそれぞれの役割の美しい「型」があった。
その役割ごとの「型」が集まり、
「映画撮影という型」が現前していた。
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この日は久子役の遠藤久美子さんがその役者魂を見せてくれた。
「寒くないですか?」
と尋ねたら?
「大丈夫です!!頑張ります!!」という元気な答。

寒風吹きすさぶ赤れんが倉庫の港のベンチに座り続けるカットが数時間続く。
寒くない訳が無い。でもそんなそぶりは微塵も見せない。
流石です。

周りのスタッフもいい感じで集中していき、
集まって来たギャラリーもシーンと静まり返る。

「はい、テスト!!!!」
「本テスト!!!!」
「はい、本番!!!!」
「用意!ハイッ!!!!!」
「カット!!!!」
「OK です!!」

夢を見るような気持ちで見守っていました。
美しいものを観ました。

ここにくるまで、人には言えない苦労の連続でした。
死ぬ気で準備をして来たけど、
それが形になる様を観て、これが「プロデュースの醍醐味」なんだなと今更ながらに実感でき、幸福感に満たされました。

『半落ち』等の優れた作品作りに定評のある「シネムーブ」さんの協力を得たことが本当に大きいです。
「餅は餅屋」ということですね。

これで安心してアフリカに挑みにいけます。
みんな撮影頑張ってね!!!



山形金山町シンポジウム終了

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14日から今日にかけて山形県の金山町で「農村と都市の新たな関係を考える」と題したシンポジウムを行って来ました。

ここは以前ご紹介したスーパー農家の栗田さんの地元です。
Earth Voice Cafeの一環として、地域の真の魅力をメディア化するという命題を提示すべく行って参りました。

「志民」が集まり、イザベル・バードに絶賛された美しい町並の残る金山の地で、「農」や「職」そして「メディア」というというキーワードのもと活発な議論が展開されました。
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僕は「論理から物語の時代へ」というテーマでメディアの新しい世界の可能性について発表しました。幸い皆さんよく理解してくださり、また新たな動きの中心としてこの美しい土地に関わり続けることになりそうです。

今までのメディアの中心的な役割は市場から文化を生む(商品に幻想の価値を与えて消費を促す)ということ終始して来たこと。そしてこれからは「感覚の共有=文化」が市場を産み出す時代になって来るだろうというのが僕の考えです。

「論理的に恋に落ちる人はいない、物語が自然発生するのが恋の本質だ」
「論理は対立を生む。物語は共感を育む装置だ」
「地域の記憶を型化するのがこれからのメディアの役割で、その担い手の中心は実際にその地域に住む人たちだ」
「それをサポートする仕組みがEarth Voice Cafeなのです」
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後の懇親会では土岐千尋さんが素晴らしい歌声を聞かせてくれました。
その歌声が、「感覚の共有が文化を生む」ということをそこにいた全員に体験させることとなりました。
仕掛人の一人として嬉しい言葉をたくさんの人たちからいただきました。

関係者の皆さんお疲れさまでした。

明日は日中韓協同制作映画「三つの港の物語」の日本作品のクランクインです。やっとここまで漕ぎ着けてほっとしています。韓国も明日同時にクランクインです。

そして明後日17日からはRainmakerのネクストステップを開始すべくケニアに飛びます。

最終日、松山へ

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4日からの強硬スケジュールをこなし、
四国をお遍路さんを中心に一周して来ました。

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美しい景色。
哲学的なお遍路さんの歴史。
険しいお遍路道。

実際に回れたお寺は十数カ所でしたが、
充実した旅でした。
うまく行けば、長編映画の製作も出来るかもしれません。
僕と四人の中国映画人とのお遍ロード。
落ち着いたら写真をアップしたいと思います。

今回の旅での一番の収穫は、
お釈迦様の言葉です。

一番札所の霊山寺の本堂にかけられた大きな掛け軸にその言葉はありました。
何とか身の内にしたい言葉です。

身の内にもなっていない言葉を書くのは憚れるので、
ここでは書きません。
興味のある方は霊山寺に足を運んでみてください。

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明日、帰ったらすぐ山形。
そこから帰ったらすぐケニア。

でもなぜか軽々と行けそうな気がしています。
問題は多発して来ますが全て乗り越えていきます。

皆さんも是非、四国のお遍路にいらしてください。
本当のおすすめです。
いろいろな角度から自分を知ることが出来る旅になると思います。

人の生き死にをはっきりさせることが、
自分をすっきりとさせることなのだ知りました。
祈るというのは美しいことだと知りました。

愛媛到着

愛媛に着きました。

今日から12日まで、四国全土を回り、ショートムービーの作成に入ります。
中国から高監督を招き、チャン・イーモウ監督の「単騎千里を走る」で高倉健の相手役を務めたジャン・ウェンさんに主演になってもらいました。

「お遍路」を主題に四国及び日本の精神文化をソフトパワーとして引き出せるかが勝負になります。

僕の役割はプロデューサーです。

「論理の時代」が破綻し、「物語の時代」になって来たというのが僕の感じです。もちろん論理は必要ですが、それに全てを合致させようとすること自体に無理があると感じていました。「論理」はそれぞれの立場を主張し敵対を生み競争を激化させコントロール不能に陥っていきます。

「物語」は共感を産み、感覚の共有=文化を育み、共存の道を探る素晴らしいツールとなり得ます。

「共感」こそが次の時代を開く鍵になる。
それは僕がNPOを作った当初からの予感でした。
今、その予感は現実になって来ています。

ではどうやって共感を生み出す「物語」を作るのか?
それは「型」という概念にヒントがあります。

「型」とは感覚を発生させる有効な限定のことです。
武道や伝統芸能を観ればわかるように、「型」こそがそれぞれの存在を規定しているのです。「型破り」という言葉は既成の古い「型」から新しい有効な「型」へのシフトを意味します。

「型」はそういった意味で記憶の集積と言い換えることも出来ます。
自分やコミュニティや集団や作品を差異化させているものも「型」なのです。

「お遍路」には明確な「型」があります。
その「型」にはまることで、何かを掴んで行く。

この「お遍路」という強大な「型」を映像化していくことは難しい。
気を付けなければただのプロモーションビデオになってしまう。

これはやりがいがあると思います。

今回、諸事情でぶっつけ本番に限りなく近いやり方をとらぜるおえませんでしたが、今日成功を確信しました。きっといいものが出来ると思います。

たくさんのご協力をいただき本当にありがたいです。

愛媛は、昨年お亡くなりになられた福岡正信さんの生まれ故郷でもあります。

2年前に福岡さんの家を訪ねた時のことをしみじみと思い出します。
「(粘土団子を)世界に広めてください」と手を握られた時の感動が蘇って来るのです。
「ご縁」を強く感じる場所に今度は「映画」というかたちで関わることになりました。

今月は愛媛のあとは山形でシンポジウム、そしてケニアで粘土団子による森林育成と、ほとんどツアーに出っぱなしになります。久しぶりに「勝負」の時期が来ました。

やり抜きます。



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プロフィール

榎田竜路

Author:榎田竜路
Musician、Glocal Media Producer、真荷舟、Earth Voice Project代表社員、NPO横浜アートプロジェクト理事長、NPO映像情報士協会理事長、北京電影学院客員教授、Rainmaker Project代表、身体感覚技法追求。「野生と感性と知性を一つにして地球の未来に貢献します」

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