仕事や生活に於いて、「バランス良く」とか「バランスを大事に」とかいう場合、シーソの真ん中のようなものをイメージする人がいる。
そういう人たちは自分のバランスをとろうとする時に、まず「真ん中」を探ろうとしてしまう。
僕はそのアプローチは間違っていると思う。
バランスは自分のキャパシティや思考のベクトル、尺度といったものの「端」をキチンと把握出来れば自然と定まる。「真ん中」ではなく「端」を見極めることが大事になる。
左右、上下、前後といった「振り子の端」。
深浅、高低、強弱といった「尺度の端」。
この二つの座標軸の交わるところに「真ん中」は存在する。
「分かっていること分かっていないこと」「出来ること出来ないこと」「やりたいことやりたくないこと」等のそれぞれの「端」がはっきりしないうちに「真ん中」を見つけようとしてもそもそも無理があるのではないだろうか?
バランスをとるということは、「端」をはっきりさせるということに他ならない。