ケダモノのすすめ
内なる野性にしたがい日々を生きる男の独り言

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速度と密度(壱)

夜、車で走ると虫がライトに寄って来てどんどん死んでいく。
虫は自動車が危険なものということを感じるまで進化していない。
当然だ、車がその辺を走り始めてまだ数十年しか経っていないのだ。

人類が月に行ってからまだ50年。
その後いろいろなものが出て来た。

僕が子供の頃テレビで見た、SF系のドラマに登場して来た携帯電話は今は誰でも持っている。

CDが登場し、そのノイズの無さに驚いた。
インターネットが登場し、原理的には世界中と瞬時につながること出来るようになった。
フィルムからデジタルに変わり、動画のノンリニア編集が可能になった。

確かに便利にはなった。

しかし、CDよりはレコードの方が音楽的だし、レコードより蓄音機の方がさらに音楽的だし、蓄音機よりライヴの方が徹底的に音楽的だ。

メールのやり取りより、筆跡の分かる手紙の方が血が通っているし、
出来れば直接会って話すのがいいような気がする。

インターネットはその匿名性からマナーやルールといった「人の風韻」を形成する重要な要素をないがしろにしやすい。

フィルムをつなげるよりデジタル化してノンリニアに編集する方が遥かに楽だし、いろいろな映像効果を産み出すことが出来るが、全身全霊をスクリーンに投入出来るような色合いや風味が消え失せたような気がする。

確かに便利にはなった。

この間タルコフスキーの「ノスタルジア」を久しぶりに観た。
もちろんフィルム撮影で、CGなど微塵もない。

しかしその作品はただただ美しい。

「人は美を産み出すことは出来ない」
というアーティストがたまにいる。

気持ちは分かる。

だけど自分よがりをやめて家族を大事にしながら生きていれば、
そのことの光り輝くばかりの美しさに気付くだろう。

美しい風景を産み出している人はこの世に大勢いる。

内容は全然違うけれど、「ノスタルジア」を観ていて人の風景というものに行き着いた。沖縄でもそうだった。

1秒間24コマのフィルムが醸し出す「美」。

便利とはつまるところ速度の向上のこというのだろう。
しかし人の生には密度が必要だ。

密度をどうするか?

車のライトに誘われて死んでいく虫たちと今の人たちの違いは天から観れば限り無く零に近いのかもしれない。

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プロフィール

榎田竜路

Author:榎田竜路
Musician、Glocal Media Producer、真荷舟、Earth Voice Project代表社員、NPO横浜アートプロジェクト理事長、NPO映像情報士協会理事長、北京電影学院客員教授、Rainmaker Project代表、身体感覚技法追求。「野生と感性と知性を一つにして地球の未来に貢献します」

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